レストラン『唐草館』は24年間で、開業時を含めて3度の全面塗装・補修を行い、昨年は建物を取り囲む白い木製の柵も限界を迎え、新しくつくりかえた。これはあくまで一例に過ぎず、目立たない箇所の補修を含めれば、いままで何度直してきたかわからないだろう。
現在の『唐草館』店内。柱、アーチ、カウンター、床板、腰板などは喫茶店時代のまま。それらは一切の古さを感じさせないほど磨き上げられ、品格を保っている。
「ここはまた一からつくろうと思っても、絶対につくれない場所。壊すのは簡単です。でもその一方で維持するのは大変。それでも一度失ったら、もう二度とこの場所には会えない。それがわかってるから大事にしていかなきゃと思います」(文緒さん)。
【RESTAURANT 唐草館】
北海道函館市青柳町21-13
0138-24-5585
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『peeps hakodate』vol,130「函館たてもの通信」より
■【函館】光と影、今と昔が交錯する「朽ちていく美」の異世界。
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