「子どもがモノを捨てません!」とお困りのママさんは多いのではないでしょうか?
親から見るとただの紙クズや壊れかけの工作でも、「絶対に捨てないで」と言われることってありますよね。実は子どもが「モノを捨てないで」と言うのにはワケがあるんです。
まずはじめに、“片づけ”とは“モノを捨てる”ということではありません。いるモノといらないモノを“選ぶこと”なんです。
つまり、片づけが苦手な子どもはモノを捨てられないのではなく、その選びとる力がないか、または弱いだけ。
この選びとる力は、練習を通して、少しずつ確実につけていくことをおすすめします。
親子で片づけに取り組むとき、子どもはママにモノを捨てられると思って、「いる」「大事」「使っている」という言葉で自分のモノを守っています。
それに対して、「こんなのゴミだし捨てなさい」と言っていませんか? ママからすれば、「なんでとっておくの?」と不思議でたまりませんよね。筆者もお気持ちはよくわかります。
でも、片づけを一緒にする2人が“捨てられないようにモノを守る子ども”と“捨ててほしい気持ちで片づけを始めるママ”とでは上手くいくはずがありません。
(筆者宅の実際の子どものスペースです。なかなかな散らかり具合ですよね。こんなときもあります)
子どもに言えば言うほど、頑なになって捨てなくなることを説明してきました。今までは「これ捨てなさい!」と指示していた方も、今後はこんな声掛けをすることをおすすめします。
たとえばおもちゃの片づけの場合。「〇〇ちゃん(お子さんの名前)のおもちゃを入れている所が溢れているから、一緒に片づけしようね。おもちゃを捨てるわけではないから安心してね」と、捨てるのが優先ではないことを伝えてあげます。
そこから、使っているモノ、使っていないモノと分けていく練習を実施。「使っていないから」と捨てるのではなく、まずは“2軍”に分けて別の場所に保管してみてくださいね。それだけでも“1軍”のおもちゃが減り、片づけやすさに違いが出てきます。
おもちゃの量が多いと、どうしても片づけるのが大変になります。まずはおもちゃを分けて、“1軍”を減らす練習から始めるのがおすすめです。
最初は分けるのにも時間がかかると思います。まずは分けることができたら、それ自体を褒めてあげましょう。
筆者の子どもも、しばらくは分けたおもちゃも「全部大事」と捨てませんでしたが、何度も何度も繰り返していくうちに、「これはしばらく使っていないね」と捨てられるようになってきました。
3か月ごとなど期間を決めて、ママの心の余裕のあるときに、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか?
文:佐藤ゆきこ(整理収納アドバイザー)
Instagram:@yuki_katazuke0525
【画像】yakiniku / PIXTA(ピクスタ)