昭和という時代を表現するとき、よく「激動」という言葉が用いられる。
戦争と戦後復興、東京オリンピック、高度経済成長、学生運動、そしてバブル。たしかに昭和は激動の時代だった。そして、それは同時に「変化」の時代だった。時代の激しい動きに呼応するように、世間の意識が変わり、生活が変わり、さまざまなブームが生まれた。そんな、めまぐるしく変化してきた昭和の空気を真空パックにして保存したのがこの場所だ。
今夏、市内中道2丁目の古い一軒家をつかって誕生した『レトロ喫茶 函館昭和館』は、1961(昭和36)年生まれという昭和直撃世代であるオーナー・内藤重彰さんの手づくりによるもの。
キャンディーズや松田聖子など時代を彩ったアイドルたちのポスターやレコード、真空管のラジオや初期型テレビ、花柄のポットやコップなど当時どの家にもあった生活品、なつかしい教室机と椅子etc...昭和生まれなら必ず目にして、手に触れてきたものが空間のあちこちに。
■【函館】光と影、今と昔が交錯する「朽ちていく美」の異世界。
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