2024.10.22

食べる

老舗の味を守りたい! 人気そば屋で進む世代交代【十勝エリア】

「町を盛り上げたい」。重なる思いを師匠から弟子へ「正己 秦食堂」

新そばが楽しみな時期がやって来ました。伝統の味を次世代につないだそば屋「秦食堂」(陸別)、「かし和家」(浦幌)、「そば蔵 大正(笑)庵」(芽室)を紹介。味わいだけでなく、店の温もりまでもつないでいます。

親鶏を使用した〈かしわそば〉1,050円。歯ごたえがよく、味がしっかりしみこむ

1947(昭和22)年創業の秦食堂は、親子3代でのれんを守ってきた老舗そば屋。昨年7月から休業していたが、今年7月より後継者に地域おこし協力隊の山崎聖弥さんを迎え再出発した。

左から店主の秦秀二さんと後継者の山崎聖弥さん。秦さんは「陸別をもっと盛り上げたい」、山崎さんは「味を継承しつつ、商品開発など新しいことに挑戦したい」と将来を見据える

提供するそばは幌加内産のそば粉を使用し、つなぎは一切使わない十割そば。そば打ちの際に熱湯を使用してそば粉の粘りを強め、切れることなくコシが強い麺を作り出す。

7月から秦さんと一緒に店を切り盛りする後継者の山崎さんは東京の洋食店などで経験を積み、「地元の飲食店を盛り上げていけたら」と今年5月に地元陸別へUターン。秦さんのもとで働きがら一日でも早く師匠の味に近づけるよう、腕を磨いている。最長3年の任期後、店を継ぐ予定だ。ベテランから若者へバトンをつなぐ秦食堂の未来は明るい。

〈ざるそば〉850円。そばの締めには、とろみのある濃厚な飲み口のそば湯も用意。そばの風味が口に広がり、ホッとする味わい。ストレートで飲むのもお勧め

店舗に隣接する自家製粉工場の「そば粉の銀行」。客からそばの実を預かり、注文に応じて実をひいてそば粉を出すことが銀行の仕組みと似ていることから名付けられた(現在は受け付けていない)

座敷やテーブル席があり、ゆったりと落ち着く空間。客の7~8割が町外から訪れる

1994(平成6)年から厨房に立つ秦さん。「父の姿を見よう見まねで覚えた」と慣れた手つきで注文をさばく

北海道陸別町大通
Tel:0156・27・2048 
営:11時~15時(そばがなくなり次第終了) 
休:日曜

Chaiでじ

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