2024.10.16
深める翌日、きみちゃんはちかさんが立ち会う中で、羅希ちゃんを死産しました。
担当の医師によると、「原因は不明」だといいます。「死産は1パーセントほどの確率で起こり、決して珍しいことではない」「原因がわからないことも多い」と話していました。
きみちゃんは、羅希ちゃんに手紙を書きました。
「羅希へ
ぼくたちの間にきてくれてありがとう。うまれてくるのをたくさんの人たちとともにまってたんだよ。また天国で会おうね。
大切で大好きな羅希ちゃん!!
忘れないよ!!ありがとう!!」
そんな2人は、インターネット上で、心無い言葉も浴びました。
「ただの変態カップルじゃん」
「申し訳ないけど気持ち悪いなぁ」
きみちゃんは、抱えてきた想いをひとつひとつ明かしてくれました。
「世間から、父親と母親っていう概念がどうとか、子どもがいじめられるとか、子どもがかわいそうって言われていた。そんなことない、そんなことさせない、そうじゃないっていうところを、ちかさんと見せていきたいと思っていた」
去年の初め、ちかさんからこんな連絡がありました。
「ご連絡遅くなりましたが、1月3日に長男の〇〇(本名)が産まれました」
実はきみちゃんが2度目の妊娠していることについて、わたしは前年の秋にちかさんから告げられていました。しかしきみちゃんの希望もあり、今回は取材を控え、静かに見守ることにしたのです。
1か月検診が終わった頃の2月末、わたしは赤ちゃんを含めた3人に会いに、2人の自宅に久しぶりにお邪魔しました。