2024.10.08
出かける単に本を売るだけではなく、訪れる人たちに“体験”を提供する、全国でも珍しい書店が札幌に誕生しました。
札幌市の“奥座敷”とも呼ばれる定山渓温泉。
「定山渓第一寶亭留翆山亭」の2階から、エレベーターを下りると、たくさんの本が置かれています。
サウナ。温泉。絵本。北海道内の自然や動物まで…。
その名も“風呂屋書店”です。
宿泊客はもちろん、入場料を支払えば、誰でも利用ができて、約2500冊の本を読んだり、気に入ったものは購入できます。
書店には、同じフロアにある大浴場との雰囲気もマッチする風呂桶や脱衣棚。
なかを開けると、同じ頭文字のお薦めの本が置かれています。
足を伸ばしてゆっくりと本を読める、個室も用意されていますよ。
2024年8月末現在、マチに書店がない自治体は、全国の「27.9%」に対し、北海道は「41.6%」。書店の減少が進んでいます。
そんな中“風呂屋書店”は、偶然の出会いが体験できる場所として…、そして、定山渓唯一の書店として、大手印刷会社の支援で誕生しました。
ホテルの最大滞在時間は「20時間」。
書店は、宿泊客に思い思いの有意義な時間を提供することができるのです。
定山渓第一寶亭留・翆山亭の大島彩乃さんは「まずは、ご宿泊のお客様にご滞在として、ご満足頂ければという風に思っていますし、日帰りのお客様も多いですので、お風呂と読書と合わせてお楽しみ頂ければ」
温泉に入ったあと、本を読んでやすらぎのひと時を過ごすことが出来る“風呂屋書店”。
新たな書店の形として、本と人を結び続けます。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年9月27日)の情報に基づきます。