2024.10.07

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私たちに「家族の絆」はないのか?別姓の両親の“選択”へ記者が向き合った答え

変わらぬ答弁 議論すらされない現状

立命館大学・二宮周平名誉教授は夫婦別姓の大きな反対意見を指摘します。

「夫婦が同じ氏を名乗る、親子が同じ氏を名乗る。それで家族は一体なんだという、そういう伝統が壊れるといって猛烈な反対運動を起こす」

自民党内にもこうした根強い反対派の議員が一定数いるため、改正案は閣議決定されず。
法制審議会で答申されたにもかかわらず、一度も国会で議論されていないのです。

法務委員会などで野党議員が質問を繰り返しても、「家族の在り方に関わる重要な問題なので、国民の考えや裁判の動きを注視しながら検討する」という通り一遍の答弁が繰り返されています。

私は「かわいそうな子ども」なのか

3月、札幌から北海道で初めて選択的夫婦別姓の実現を求める訴えを30代の夫婦が起こしました。

私は司法担当の記者として原告を取材してきました。
その中で、「家族の絆が壊れる」や「子どもがかわいそう」といった反対意見があることを知りました。

私の父と母は名字が違うだけ。
だけど、私は「かわいそうな子ども」なのか、私たち家族に「絆はない」のか。
強く疑問に感じたことが、今回両親に取材をするきっかけになりました。

両親にも「選択的夫婦別姓がいつか実現するのではと思ったことはあったか」と聞いてみました。

母の答えは「ずっとあった」。

「今更って感じもあるけど、本当に実現してほしい。なぜ実現しないのか意味が分からない」

30年以上実現を信じてきた母。
しかし、一向に国会で議論すらされない選択的夫婦別姓。

取材の最後に両親に尋ねました。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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