2024.10.10
食べる石狩の新篠津村の、高田興一さんの畑では、今シーズンの収穫が始まっています。
サッカー場およそ3個分の2.3ヘクタールの広さで、3年前から本格的にさつまいもの栽培を開始しました。
高田さんは「北海道でもさつまいもを作りやすい気候になってきました。新しい産地を探しているということを、さつまいもに携わる方々から聞いたことがきっかけ」と振り返ります。
採れたてのさつまいも。
「農産物を、作って食べる専門」だという、高田家で定番の食べ方は、天ぷらです。
ホクホクで、甘い!
実は道内のさつまいも作付面積は、ここ3年で4倍に急増しています。
食品加工研究センターの吉川修司部長によると、北海道のサツマイモの特徴は、「甘い」ことと、「水分が多い」ことだといいます。
冷涼な地域で育てることが難しかった、さつまいも。
品種改良や温暖化により、北海道でも育つようになり、「寒暖差」が甘くなりやすい性質を生み出しているということです。
道内でさつまいもの食文化を根付かせようと、6月には、生産者や加工業者、流通業者などで構成するプロジェクトが発足。
道内のさつまいも文化は今後加速しそうです。
高田さんは、「『北海道でさつまいも作る』というと、これまでは『何を言っているんだ』という感じだったが、『北海道でもさつまいもが作れる』ということを、たくさんの方々に知っていただいて、産地として認知されることを願っています」と話していました。
実は、さつまいもはとてもデリケート。高田さんは、とれたてのものは表面に傷がつきやすく、「赤ちゃんの肌のようだ」と話していました。
そのため課題もあります。
「さつまいも北海道プロジェクト」の對馬貴子さんによると、デリケートな、とれたてのさつまいもを扱うには、専用の洗浄機や保管庫が必要ですが、北海道にはまだ限られた数しかないということです。
デリケートなさつまいもを受け入れる体制づくりも必要になります。
北海道産のさつまいもは、10月中旬ごろからスーパーにも並び始めるということです。
心とおなかを満たす、道産さつまいも。
挑戦はまだまだ続きます。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容はHBC「今日ドキッ!」放送時(2024年9月30日)の情報に基づきます