赤ちゃんとお母さんをつなぐへその緒を流れる、「さい帯血」。
病気で苦しむ人を救う力があります。
しかし、その数は目標に達していません。
さい帯血がつなぐ、命のバトンに注目です。
元モーニング娘。でタレントの、紺野あさ美(こんの・あさみ)さん(37)。
見つめているのは、産まれたばかりの愛娘です。
4児の母となった紺野さんは、出産のたびにあるドナーになっています。
「さい帯血」です。
「実際自分が子育てを始めたり、妊娠出産という機会があったりすると、いろんな病気や事故が他人事に思えなくなってきた」
赤ちゃんの誕生から、病気で闘う人たちの治療へとつながる命のバトン。
しかし、いま、その数が足りていません。
札幌市内の病院で行われた、帝王切開による出産の様子です。
へその緒に針を刺し、胎盤から流れてくる「さい帯血」を集めます。
「さい帯血」には、「造血幹細胞」がたくさん入っています。
赤血球や白血球、血小板の元となり、白血病などの患者のからだに移植することで正常な細胞をつくる効果が確認されています。
白血病などの治療には「骨髄移植」が知られています。
しかし、骨髄移植は全身麻酔や数日の入院が必要になりドナーのからだに負担がかかるのが大きな課題。採取する血液量も、600ミリリットルから1リットル必要です。
一方、さい帯血は出産の際に採取し、量も150ミリリットルと少ないのが特徴です。
北海道ブロック血液センターの成田玲子細胞治療認定管理師によると「赤ちゃんやお母さんに一切痛みはない」のだそう。
「本来、出産後には捨てられてしまうものだから、そこを活用して誰か患者さんの命を救うことができるのは最大の利点」と力をこめます。
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