2024.09.04
ゆるむ札幌市円山動物園の人気者アジアゾウの「タオ」が、1歳の誕生日を迎えました。
誕生日の8月19日も大勢の来園者でにぎわう円山動物園。
「タオ」は、一生懸命に鼻で草をつかんで口に運び、むしゃむしゃ。
群れと離れてひとり寝そべり、ごろごろ…。
1歳になった「タオ」は、8月16日の時点で体重は605キロ。
生まれた時の約5.5倍に成長しました。
タオが生まれたのは、ちょうど1年前の8月19日午後10時半過ぎ。
北海道内で初めてのアジアゾウの出産で、飼育員が動物と同じ空間に入らない「準間接飼育」による国内初の出産として注目を集めました。
来園者らの投票によって、ミャンマーの言葉で「輝き」を意味する「タオ」と愛称が決まりました。
いま同居しているゾウは、全てメス。
母親のパールのほか、シュティンと娘のニャインの合わせて4頭で暮らしています。
タオが甘えるように鼻をすりつけているのは、「お姉さん役」のニャイン。
その近くでタオの母親パールは、安心して草を食べています。
野生のゾウと同じように、「メスの群れ」で子育てをする光景が、まさに今、円山動物園で見ることができています。
ゾウの飼育を担当する鎌田祐奈動物専門員は、「タオは、パールがいなくてもニャインやシュティンと遊んだり水遊びしたり、あまりものおじせず新しいことに飛び込んでいく性格なのかなという気がする」と話します。
実はシュティンと娘のニャインは、タオが産まれるそのときも、柵越しで見守っていました。
人間には聞こえない低周波で「会話」しているといわれるゾウ。
母親としての「先輩」でもあるシュティンが、柵越しにパールに何かを話しているように見えたと、飼育員は話します。
そして、初めての出産の場面をじっと見つめていたニャインは、こうして、「ゾウの育児」を経験として学んでいるのです。
野村友美動物専門員は、「みんなが協力し合いながら子育てをする動物なので、いま見ている光景もまさしくアジアゾウらしい姿かなと思う」
順調な成育を見せる1歳のタオ。
今後の健やかな成長を、母親のパールや仲間のゾウとともに多くの人が願っています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年8月19日)の情報に基づきます。
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