江別市・大麻銀座商店街にある『ぱん屋 ねこのさんぽ』は、その名の通り散歩の途中で立ち寄りたくなるベーカリーです。
北海道産小麦を使い、おいしいパンを焼き上げています。今回は、一度聞いたら忘れられない店名の由来や個性豊かなパンの数々を紹介します。
大麻銀座商店街は、昭和39年から始まった大麻団地の建設とともに誕生しました。
かつては買い物客であふれていた商店街も、地域の高齢化や人口減少により、徐々に活気を失っていきました。あわやシャッター街になりかけた商店街を救ったのは、新しい感覚をもつ若い人たちでした。
昭和の香りに魅かれるように、2013年に『NPO法人えべつ協働ねっとわーく』事務局長だった橋本正彦さんがカフェをオープン。
そのあとを追うようにさまざまなお店が開店し、新旧入り混じった商店街に生まれ変わりました。今回ご紹介する『ぱん屋 ねこのさんぽ』オーナーも江別市出身で、商店街に魅せられた一人です。
五十嵐さんがパン職人を目指したのは、スノーボードによる怪我がきっかけでした。
実家で療養中にパンを焼いて知人などに振る舞ったところ「どこのパン屋で買った?」と大好評! それが自信になり、専門学校で本格的にパン作りを学んだそうです。大手ベーカリーで働いたのち、2021年5月に『ぱん屋 ねこのさんぽ』をオープンしました。
諸説ありますが、ネコが散歩するのは好奇心や食事のためと言われています。ネコの行動にあやかって“お客さんの好奇心や食欲を満たす”というイメージや、行動範囲が狭いことから“地域密着型”、そして“招き猫”など商売をする上で縁起がいいなどの理由から『ねこのさんぽ』と名づけました。
もちろんネコは大好きで、2匹と暮らしていますと五十嵐さんは話します。
『ぱん屋 ねこのさんぽ』という少し変わった店名には五十嵐さんのそんな思いが込められています。