街の玄関口・函館駅の前にある広場。そこに無数の花が溢れかえるようになったのは、一体いつからだろうか。地元で暮らす人々にとっては、なにか用がなければ歩く機会も限られる場所のため、その嬉しい変化にまだ気づいていない人も相当数いるかもしれない。近年、この函館駅前広場は季節の花と緑が一面に美しく広がる「フラワーガーデン化」が進んでおり、それはちょっとした変化どころではなく、一昔前に比べればまるで別の場所と思えるほどの劇的な変化だ。
その立役者が、市内石川町の造園業『桔梗造園』がNPO法人『スプリングボードユニティ21』と手を組んだコンソーシアム(共同事業体)。この花壇造成プロジェクトは函館市による「函館駅前花いっぱい事業」の委託業務で、3年ごとのプロポーザル審査によって業者を決めている。桔梗造園が函館駅前広場の花壇造成を手がけるのは今年で9年目となり、3期に渡って全体デザインや構成、植栽、管理までを担っている。
その中心にいるのが、同社取締役で1級造園施工管理技士・山本かおるさん。山本さんは、広場内のロータリーと駐車場を囲む6つの花壇エリアに加え、駅舎から大門地区へと続く大型ガーデンコンテナの計7カ所のデザインと構成をすべて担当。どの花を、どのような配置・形で、どの程度の数を植えるかを決めているのが彼女だ。
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