2024.07.27
深める受刑者のよりよい更生のためにどうすればいいのか。いま、刑務所が変わろうとしています。
塀の中で働く刑務官の姿から、その模索する様子が見えてきました。
午前6時50分。1日の始まりです。
札幌刑務所には約740人の受刑者が償いの日々を送っています。
刑務官も準備を進めます。この日は、ライフジャケットや交通安全の旗などをつくる洋裁工場の刑務作業の担当です。
社会復帰のため重要とされる刑務作業。受刑者どうしのトラブルが起きないよう、目を光らせます。
受刑者が、この工場に初めてくるとき。誰もが険しい顔でやってくるといいます。
そんな彼らの「出所」のときの姿を、刑務官はこう話します。
「最後、出所で『ご苦労さん』と言葉をかけたとき、すごい柔らかい姿勢と態度と笑顔で『お世話になりました』と言ってくれる。やっぱり最初と最後に携われるのが一番のやりがい」
そのやりがいとは裏腹に、刑務所という場所柄「受刑者と接するのがこわい」「身近ではない」などの理由から、刑務官になりたいという人は減り続けています。
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