2024.07.17
深める建設業界では直面する“2024年問題”の対策として、事務作業の負担を減らす「建設ディレクター」の存在が注目されています。
同時に、今回取材した芝浦工業大学の蟹澤教授によると、多すぎる書類の事務処理は、もっとデジタル技術を活用して、自動的に記録を残すような仕組みも必要だと話しています。
北海道内では建設業者の倒産が増えています。
■【北海道内の建設業者の倒産件数】(帝国データバンク調べ)
・2019年=42件
・2020年=26件
・2021年=17件
・2022年=20件
・2023年=62件(前年比3倍超)
■【負債総額】
・2019年=48.3億円
・2020年=27億円
・2021年=9.9億円
・2022年=15.9億円
・2023年=68.78億円
背景には、円安による原材料費の高騰や人手不足による人件費高騰などがあるとされます。
また、現場によっては、労働力の1~2割が外国人というところもあります。
ただ、世界中で外国人労働者が取り合いになっている中で、急激な円安が進む日本は、国際的には競争力を失いつつあります。
建設業界が直面する“2024年問題”によって、今後どのような影響が考えられるのかについて、芝浦工業大学・蟹澤宏剛教授(建築生産学)の指摘です。
▼工期が伸びてコストがかさむため、住宅価格は高くなる。
➡ただし高くなるのは業者が法律を守っている証拠。むしろ上がらない方が危険。
▼中古物件の需要も高まる可能性はあるが、北海道の場合は、断熱性や気密性を高めるリフォームが必要で、すぐに対応してもらえなくなる
簡単には解決策が見つかることではありませんが、私たちの暮らしにも影響は避けられない中、働きやすい労働環境を整えて、いかに持続可能な建設業界を作っていけばいいのか…。
社会全体で注目して、考えていくことが欠かせません。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年6月24日)の情報に基づきます。
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