2024.06.21
深める釧路湿原は日照時間が長く、土地が安くて平坦なので工事費用も抑えられます。
さらに、住宅街が近いため、送電網も整備されているので、ソーラーパネルの設置に最適だといいます。
そして、太陽光発電で作られた電気の多くは売電され、札幌などの大都市を始め、本州にも送られているのです。
今、釧路湿原周辺の市町村には、多くの事業者から問い合わせが殺到しています。
もし、その問い合わせのあった場所にソーラーパネルが設置された場合、2年後の釧路湿原は、このような姿になると神田さんらはシミュレーションしています。
ソーラーパネルの設置予定地には、環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されているキタサンショウウオの生息地や、特別天然記念物のタンチョウの営巣地や餌場があります。
貴重な生物が絶滅するのではないかと神田会長らは危惧しています。
「再生可能エネルギーを推進することは大賛成だが、立派な自然があるのに、壊してまで太陽光発電所を作るのは、いかがなものかと」
さらに、野生生物への被害は釧路湿原周辺にも広がっていると指摘する人も。
日本野鳥の会釧路支部の黒澤信道支部長は野鳥への影響を心配しています。
「私たちが見たところ、レッドリストに載っている『オオジシギ』や『チュウヒ』が影響を受けている。工事以降確認できていない」
「土盛りをしてソーラーパネルを作ってしまうと、餌場にもならないし、営巣地にもならない。飛びながら餌を探す鳥は、目隠しになってしまう」
一方、太陽光発電所の事業者や役場にも話を聞きました。
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