2024.05.22
暮らす警察などによりますと、5月21日午前8時ごろ、北海道東部の別海町の牧場で、小屋の中で飼育していた子牛12頭のうち、4頭が死に、4頭がけがをしているのが見つかりました。
8頭にはいずれもクマに襲われた痕があり、近くには幅約17センチのクマの足跡が複数残されていました。
牧場の専務は、「ひっかきとかみ傷と、柔らかいところをかまれて亡くなっていた。内臓を狙ってだと思う。ちょっと衝撃、『まさか』と思った」と話します。
死んだ4頭のうち、3頭は「ハッチ」というケージから引きずり出されていました。
牛舎の入口は、ビニールで閉じられていたものの、ドアなどの施錠はなく、前日の20日午後4時半までは異常がありませんでした。
クマの生態に詳しい酪農学園大学の佐藤喜和教授は、襲ったクマはオスの成獣の可能性が高いと指摘します。
「(オスの成獣は)繁殖期ということもあり、通常にない行動をとるのは、この時期よくあることだが、牛をつないで飼っているような場所にまで入ってきてくることはあまりなかった」
近くの住宅までは100メートルほどで、別海町は、牧場の敷地内に箱わな1基を設置しました。
牧場によりますと、22日朝までに新たな被害やクマの痕跡は確認されていないということです。
別海町や警察などは、クマが再び現場に戻ってくる可能性もあるとして注意を呼びかけています。
■「クマ鈴、意味ある?」「クマスプレー、本当に効く?」素朴なギモンを専門家に聞いた