2021.08.24
暮らす知らない人とも簡単にコミュニケーションができる、インターネット。しかし、犯罪につながるリスクもあります。
子どもがインターネットを使い始めるとき、何を伝えたらいいのでしょうか。
2021年7月に、児童売春や児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕された23歳の男。1月に、当時中学3年だった女子生徒に対し、現金を渡していかがわしい行為をした疑いと、2月に同じ女子生徒にいかがわしい行為をしたうえ、販売目的で動画を撮影した疑いが持たれています。
道警によると、男と女子生徒はインスタグラムを通じて知り合っていました。
さらに、男は撮影した動画データを道内外の複数人に販売した疑いで、8月に再逮捕されました。販売する相手は、ツイッターを使って探していたということです。
道警によると、例年100人前後の子どもがSNSがきっかけで性犯罪などの被害にあっています。
中高生が中心ですが、小学生の被害者もいて、2019年にはあわせて136人と、過去最多の被害人数となってしまいました。
道警は、携帯電話のフィルタリングを設定することや「アプリのダウンロードや課金を勝手にしない」など、家庭で子どもと一緒にルールを作ることを呼びかけています。
北海道で性被害者の相談を受け付けている「性暴力被害者支援センター北海道」=「SACRACH(さくらこ)」。
被害をなくすため、警戒しているもののひとつが、インターネット。
SACRACHが呼びかけている、気を付けてほしいポイントです。
・気軽に使わない!
インターネットに頼らずに、なんでも相談できる人をまわりに作る。
・あやしげなサイトは使わない!
「援助交際希望」など、あやしい言葉が書いてあるサイトは使わない。
・個人情報は簡単に教えない!
名前、住所、生年月日、学校名、電話番号などの個人情報を教えない。
もちろん、裸の写真も送らない。
・知らない人とは会わない!
インターネットで良い人が、現実でも良い人とは限らない。
・何かあったらすぐに相談する!
万が一トラブルに巻き込まれそうになったら、ひとりで悩まず、相談することが大切。
もしも自分の子どもが性被害にあったら…怒りや悲しみで混乱してしまうかもしれませんが、まずは落ち着いて冷静になってほしいと、SACRACHは呼びかけています。
被害を受けた人が回復する時間には個人差があるので、周囲が焦らずに支え、見守ることが大事だといいます。
過剰に励ましたり心配したりするのではなく、話を聞くこと、被害者を責めないこと、意思を尊重して見守ることが大切だということです。
SACRACHは、電話や面接、メールなどで相談に乗るほか性被害に理解のある病院や弁護士を紹介する支援もしています。
被害にあった人には、「一人で悩まず、できるだけ早く信頼できる人に相談してほしい」と呼びかけています。
*性暴力被害者支援センター北海道 通称:SACRACH(さくらこ)
北海道と札幌市が共同で運営している公的相談窓口。性暴力被害者の相談に専門の研修を受けた相談員が対応し、医療機関、弁護士、行政、警察と連携・協力して支援しています。
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