2024.05.12
暮らす電気柵は、正しく使えば効果があるものの、間違った使い方では効果を発揮できず、死亡事故につながることもあります。
2015年、静岡県西伊豆町では、自作の電気柵によって、2人が死亡する事故がありました。
未来のアグリの石澤裕さんは、「高い電圧の電気が流れ続ける、違法な電気柵を使っていたために起こった事故」と指摘。
「動物が嫌がる効果」と「人体の安全性」が両立できる、国際規格に沿った電気柵を使うことの重要性を説明しました。
会場からは、電気柵の高さについての質問などが出ましたが、サージミヤワキの神武海さんは、被害を防ぎたい動物や、家庭菜園の広さによっても変わるので、「現地を見るのがいい」と説明。
相談に応じて、それぞれに合った方法をおすすめしたいと話していました。
札幌市も、「プロの説明」を受けて、正しく電気柵を使ってほしいと呼びかけます。
札幌市では、家庭菜園でクマの被害を受けた人や、被害を予想できるエリアの人など、条件を満たす希望者に、電気柵を無料で貸し出しています。
また、クマの被害を防ぐために電気柵を購入する人には、2万円を上限に、費用の2分の1を補助しています。
どちらの制度の利用者も、無料で設置方法についての説明が受けられることになっています。
札幌市は、「電気柵は自分の畑を守る意味でも大事だが、クマが一度味を覚えると、地域のほかのところにも影響してしまう。自分も、地域の人も守るために、ぜひ設置を検討してほしい」と話していました。