2024.04.22
暮らす大林さん1人で札幌と釧路を往復した場合、拘束時間は休憩を含めて16時間になり、今はこのような長距離の運転は許されなくなりました。
そこで始まったのが「車体のリレー作業」です。
車体と荷物部分を切り離して、帯広の運転手に釧路まで運んでもらいます。
これにより大林さんは日帰りが可能となり、労働時間を抑えることができるのです。
休憩した大林さんは、釧路から運ばれた農産物や乳製品を引き継ぎ、札幌に運びます。
空の車を出さず、労働時間も節約する、「2024年問題」対策の一つです。
この会社では、以前は運転手の仕事だった荷物の積み下ろし作業を専門スタッフに切り替えました。
これにより、1時間ほどかかっていた作業が、20分から40分程度に短縮されました。
限りある労働時間を、運転に専念してもらう工夫です。
幸楽輸送の不動直樹社長は「必ず時間通りに家に帰れるとか、きちんと休みが取れることが若手のドライバーに評価を受けていて、定着率は悪くない」と話します。
売り上げと利益を出しながらドライバーを確保していきたい考えです。
面積が広く、物流をトラックに頼ってきた北海道では、生活必需品から、ネット通販の商品まで、地方にきちんと荷物を送り届けられるかが深刻な問題になっています。
トラックに代わる長距離の輸送手段として、物流業者がいま注目しているものがありました。