2024.04.22
暮らす4月から、トラックやバス運転手の労働時間の規制が強化されました。
運転手の待遇改善が目的ですが、一方で、物流が滞り、暮らしに影響を及ぼす「2024年問題」が懸念されています。
物流の現状は、今どうなっているのでしょうか?
深夜の長距離トラックの現場からみえてきました。
連載「じぶんごとニュース」
札幌市清田区の幸楽輸送です。
北海道コカ・コーラボトリングのグループ会社で、商品の輸送を担っています。
この日、北海道東部への輸送を担当するのは、大林典嗣(まさし)さん。
運転手歴は15年にのぼります。
この日の最終目的地は釧路。まずは帯広営業所まで向かいます。
帯広までは約3時間です。
釧路行きの荷物を満載したトレーラーが札幌を出発します。
4月から、トラック運転手の1日の拘束時間の上限は「原則13時間以内」。
連続で運転できる時間は「4時間以内」などと、細かく規制されています。
運転席からは走行時間と距離・速度を記録するデジタルタコグラフが確認できるようになっています。
大林さんが運ぶ商品は、飲料水や食料品といった生活必需品。
ライフラインを担っているという緊張感が常にあると言います。
「スーパーで商品が並んでいるのを見て、俺らが運んでいるんだなって。事故を起こさないで無事に荷物を届けて、毎日きちんと家に帰ることが目標」と話してくれました。
午前4時半、トレーラーは予定通り、3時間で帯広に到着しました。
さて、大林さん、この後の作業はというと…運転できる残り時間は52分しかありません。
荷物の最終目的地は釧路です。