広尾町の地域おこし協力隊の中村麻矢さん(32)が、広尾産コンブを原料にした新しい特産品「噛(か)む噛む昆布」を開発した。「北海道内のドライブのおやつに」とPRしている。4月からの販売開始を想定している。
発案のきっかけは友人とのドライブ。中村さんが乾燥させたコンブをおやつ代わりにかじっていると、道外から来た友人が興味を示した。「海岸線をドライブしながらコンブをかじる文化が生まれたら面白い」と、試作に取り組んだ。
乾燥コンブの根元近くを2センチ四方に裁断。特別な味付けはせず、かめばかむほどコンブ本来のうま味を味わえる。
車内のドリンクホルダーに収納できる円筒状の容器に詰めた。25グラム、600円。町外の購入者向けに、パッケージにはコンブ漁の解説を印刷している。販売は広尾の1次産業の発信に取り組むピロロ企画が担当する。
中村さんは「全国のコンビニや道の駅などで販売できたらうれしい。コンブの町広尾町をアピールしたい」と話している。
中村さんは3月で地域おこし協力隊を卒業。卒業後もピロロ企画に所属し、ライフワークのエゾシカ猟や食の活動を続ける。