2024.04.05
深める自身の経験から、福祉系の学部がある大学へ進学を決めました。
今の児童福祉法では、「社会的養護」を受けられるのは、原則18歳まで。
佐々木さんも大学進学をきっかけに、自立することを余儀なくされました。
一番困るのは、やはり「生活費をどうするか」という問題。
公共料金の支払い方が分からずに、電気や水道が止まったこともありました。
「自分ひとりの力でここまでこられたわけじゃない。直近4年間は特に。今まで自分が作ってきたものとか、お世話になったものを、ほかの子どもたちに引き継いでいきたいというか、活用できるようにしてあげたい。自分で終わりにしたくない」
発達に心配を感じたり、「社会的養育」が必要な子ども達を支援する、社会福祉法人に就職しました。
今の素直な気持ちは「不安」と話す佐々木さん。
自身も虐待を受けた経験があるからこそ、出来る支援があるはずと考えます。
ケアリーバーが直面する課題として
●金の管理方法やゴミの出し方など日常生活に不安を感じる
●退所後、身近に相談する人がおらず孤立
●進学後、金銭面などの理由で中退
などがあるといいます。
こうした実態を受け、4月1日から児童福祉法の改正法が施行されました。
現在は原則18歳、進学した「学生」に限り、満22歳までが支援の対象ですが、4月からは、年齢や学生という制限がなくなり、知事が「自立可能」と判断するまで支援が継続されます。
「支援者」となった佐々木さん。
自らの経験を活かし活躍する姿を期待したいです。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年3月13日)の情報に基づきます。
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