「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、北海道の暮らしにに役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
***
さっぽろ雪まつりの終わりとともに、冬将軍も北海道から去っていったのでしょうか。
道内では記録的な高温になっています。一体何が起きているのでしょうか。このまま春がやってくるのか、今後の見通しについても解説します。
「いま2月だよね…?」そう疑いたくなるような気温になっています。2月13日(火)から2月14日(水)にかけては広く4月並みの気温で、札幌や帯広では2月としては統計史上初めて2日連続で10度以上の気温を観測するなど、各地で記録的な高温になりました。道路はグチャグチャ、ザクザク路面になり、落雪による事故も発生。冬のイベントも中止になるなど大きな影響が出ました。2月18日(日)からは再び気温が上がり、19日(月)の札幌の予想最高気温は15度。
サクラが咲くころの暖かさで、2月の統計史上最高気温を更新しそうです。雪崩や落雪、泥はねなどに一層の注意が必要です。
高温の主な原因は「高気圧」です。
いつものこの時季は、北極圏に近いロシアのシベリア地域で「冷たい空気をたくさん蓄えた高気圧」が勢力を強めます。風は気圧の高いところから低いところへ吹き、高気圧の周りは時計回りの風となるため、日本付近は北風になり、大陸から冷たい空気が流れ込みます。
しかし、暖冬の影響もあって、この冬は寒気の流れ込みが弱くなっています。それに加えて今週は日本の南に「春によく現れる暖かい空気を持った高気圧」がやってきました。そうすると、日本付近は南風に変わり、暖かい空気が流れ込んだのです。
また、地球温暖化などの影響で地球全体の温度が高く、海の温度も平年より高いため、気温が上がりやすくなっていることも要因の一つです。
しかし、このまま春・・・とはいきませんよ。来週中頃から大陸の冷たい高気圧の勢力が強まり、2月の終わりにかけて平年より低めの気温となりそうです。まだまだ真冬のような寒さと雪の降り方に注意して下さい。
気温変化が大きいと体調を崩しやすくなります。 毎日の天気と気温をしっかり確認し、服装選びの参考にしてください。
※予想気温は2月16日(金)11時発表の予報です。
***
<PROFILE>
文・イラスト: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃
HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も見られますよ。