2023.12.26
深めるHBCで毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の「今日ドキッ!」。
日々いろいろなニュースを放送していますが、もっと深く知りたいという方に向けて、「今日ドキッ!トークライブ こちらHBC報道部」を不定期で開催しています。
コロナ禍を経て、12月13日、久しぶりに動画収録の形で開催しました。
テーマは、「性別を変えたいって、どういうこと?」。
出演したのは、まず、Sitakkeの連載「満島てる子のお悩み相談ルーム」や、「今日ドキッ!」コメンテーターで活躍中の満島てる子さんと、「今日ドキッ!」でキャスターをつとめている堀アナウンサー、HBC報道部の泉優紀子(いずみ・ゆきこ)記者です。
トークライブ全編の動画はYoutubeで公開していますが、一部を抜粋して、記事でもご紹介します。
トークライブ開催のきっかけとなったのは、10月25日に出された、最高裁の判断です。
「戸籍の性別を変えるためには、手術が必要」とされている現在の法律について、「違憲」とされました。
裁判について考える前の、「そもそも」のお話は、前編の記事でご紹介しましたが、この記事では、裁判をふりかえりながら、そのポイントについて考えます。
今の法律では、戸籍の性別を変えるために”生殖能力を無くす”手術を受けることが必要とされています。
性同一性障害特例法。
戸籍の性別を変えるために、5つの要件をクリアすることを求めています。
①18歳以上であること
②現在結婚していないこと
③未成年の子がいないこと
④精巣や卵巣などの生殖腺がないこと、またはその機能を永続的に失っていること=生殖不能要件
⑤性器の外観が望む性別に似ていること=外観要件
裁判では、このうち「生殖不能要件」と「外観要件」が争われました。
この2つの要件は、実質的には「手術」を求めているからです。
10月25日、最高裁は「生殖不能要件」について、「違憲」と判断しました。
「医学的知見の進展に伴い、手術を受ける必要のない当事者に対しても、手術か性別変更断念かの過酷な二者択一を迫っている」と指摘しています。
トークライブの収録前日、12月12日には、国が全国の自治体などに通知を出しました。
性別変更に必要となる医師の診断書に、「生殖腺機能に関する記載がなくても差しつかえない」という内容です。
法律の改正を前に、少しずつ社会が変わる兆しがうかがえます。
一方で、「外観要件」については意見が分かれて、高裁に差し戻しになり、議論が続くこととなりました。
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