先月、苫前商業高校の佐藤校長は、増毛町の中学校の校長の元を訪れ、熱心に高校をPRしました。
中学生たちに進学先として選んでもらいたい。
その道を探るためです。
苫前商業高校は、「地域連携校」に指定されているため、2年連続で新入生が一桁になった場合は、数年後に募集停止になってしまう可能性があるのです。
そのため佐藤校長は、この中学校にくるまでに、155校の中学校をすでにまわったといいます。
今年の春、苫前商業高校に入学した1年生はわずか6人。
来年の新入生も10人未満の場合、近い将来に閉校の可能性もあるという事です。
子どもの数自体が減っている現状…、
一方で卒業生が戻ってくる母校がなくなるかもしれないさびしさ…
存続は簡単なことではありません。
佐藤校長は、「本人の進路実現の手助けをし、最終的に進学した子たちも苫前町に戻ってきて働ける環境を、町と協議して整備し、苫前町が栄えるようになれば、自ずと苫前商業高校の今後も見えてくる」と力をこめます。
道立高校では、12月8日に願書の配布が始まります。
提出期限は来年1月24日の正午まで。
最後の最後まで、苫前商業高校の募集活動は続きます。
佐藤校長によりますと、生徒達はこれまでの自分を変えたい、学校生活でこんなことをやりたいという思いを持って、苫前商業高校に入学した生徒が多いと話します。
地方で、生徒数が少ない学校だからこそできる教育ともいえます。
生徒数が少ない学校に行くことを望む生徒や保護者もいる中、生徒数が少なすぎると、高校自体がなくなってしまう可能性もある。
どうやって学校を維持していくかが難しい課題です。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2023年11月22日)の情報に基づきます。
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