突然ですがみなさん、”推し”スーパーってありますか?
「ここのスーパーは野菜が新鮮」「こっちはお肉が安い」と生活圏内のお店をなんとなく自分で使い分けていることはあるかもしれませんが、「このスーパーのファンなの!」という熱意や愛情をもってお買い物することは少ないかもしれませんね。
今回ご紹介するのは、今まさに私がどハマりしている愛すべき“推し”スーパー! いまや海外からの観光客も評判を聞きつけてやってくるという、札幌・宮の森の老舗『フーズバラエティすぎはら』の魅力を札幌在住ライターがお伝えします。
北海道神宮からほど近い、住宅街の中にある『フーズバラエティすぎはら』。昭和19年創業の老舗商店で、現在3代目となる杉原俊明社長が、店長であり息子さんの一成さんやスタッフのみなさんと一丸となって切り盛りしている個性派スーパーです。
いったい『フーズバラエティすぎはら』がほかのスーパーとなにが違うのかというと、それはお店に並ぶ品々を見ると意外とすぐにわかります。たとえばこちらは、とある日の青果コーナー。
目の前に並ぶのは、『サボイキャベツ』に『ウイキョウ』、『ルートパセリ』に『ビーツ』などなど……「いったいどうやって食べるの?」と興味をそそられる新鮮野菜たち。お店に入って真っ先に目に入るこの青果コーナーで、杉原社長がなによりこだわっているのは“旬”の国産野菜であること。
農家さんから直接仕入れるちょっぴりコアな道産野菜、毎年心待ちにしているお客さんのため道外から取り寄せる季節の野菜など、ひとつひとつ背景のストーリーを感じずにはいられない野菜が所狭しと並びます。
筆者がここでお買い物する日は、前もって献立を決めないのがマイルール。その日その日の出会いとインスピレーションをたのしみながら、「この食材を使ったら、家族がどんな反応するかな」「前にカフェで食べたことがあるこの食材、自分で調理してみたい」と、あれこれ想像を膨らませてカゴに入れていく瞬間がたまらなくワクワクするんです。