2023.10.19
深める多田さんは大学で、障害者やお年寄り、子ども、外国人など、誰にでも伝わる「ユニバーサルデザイン」を学んでいます。
今回、応募するにあたり、アイデアを得ようと、大学のハンドボール部の練習を見学したといいます。そこでひらめいたのが、手でした。
選手同士が手話で意思を伝え、身振り手振りで合図しながらスピーディに試合を展開する姿に刺激を受けたといいます。
「手話があれば、選手同士の連携や協力も可能です。手話でコミュニケーションを密に取っている選手を見て、手をモチーフにしたデザインにしようと思いました」
聴覚に障害がある人のコミュニケーションに大切な「手」をモチーフに、人と人がつながる「輪」を表現。
そしてこの大会をきっかけに、新しい未来が咲くことをイメージして「桜の花びら」をあしらいました。
大会エンブレムに決まったあと、東京都の小池知事と面会する機会があったという多田さん。そのときは緊張しすぎて、何を話したかあまり覚えていないと、顔を赤くします。
ただ「かわいらしいデザインですね、いいですね」と声をかけてもらい、うれしかったといいます。
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