「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
海水浴のシーズンがやってきました。今回は、より安全に海水浴を楽しむための豆知識をご紹介します。
地震が多い日本では、津波の危険と隣り合わせです。
気象庁では地震が発生した時に津波が予想される場合、地震発生から約3分を目標に、大津波警報・津波警報・津波注意報を発表します。
津波注意報は、津波の最大波の高さが高いところで0.2メートル以上、1メートル以下。津波警報は1メートルを超え、3メートル以下。大津波警報は3メートルを超えると予想されるときに発表されます。
0.2~0.3メートル程度の津波でも人が巻き込まれてしまうおそれがあるため、注意報が出た時点でとても危険です。また、津波はとても速いので、津波を見てから逃げても遅いのです。
津波の警報や注意報はテレビやラジオ、スマホやサイレンなど、様々な手段で伝えられますが、海水浴中はスマホも持っておらず、波や風の音でサイレンが聞き取れないことがあります。また、聴覚に障害のある人にも「視覚的に伝えられる」ように、令和2年6月から海水浴場などで「津波フラッグ」が用いられています。
道内に海水浴場を有する市町村数は24あり、そのうち津波フラッグを導入済みの海水浴場が1つでもある市町村数は10あります。(令和5年1月31日現在)今後も普及が進んでいくので、この旗について知っておきましょう。
さて、気象庁では毎日、沿岸の海の「波の予報」を発表しています。これは津波とは異なり、主に「海上で吹いている風によって生じる波」の予想です。道内では、3メートル以上の波が予想される場合は「波浪注意報」、6メートル以上は「波浪警報」が発表されます。
お出かけの際は最新の天気予報や波の予報、注意報も確認し、波浪注意報が出ている時は、海水浴は控えるようにしましょう。
※2023年7月5日の情報に基づきます。
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文: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃
HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も発信中!