2022.11.18

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紙媒体の「これから」はどうなるの?デザインを学ぶ大学生が、第一線で活躍するデザイナーに聞いてみた【前編】

北海道からさまざまな価値観を発信する、クリエイターたちの視点や素顔を覗く連載「HOKKAIDO CREATOR INTERVIEW」。

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今回の記事担当するのは、札幌市立大学2年の「はやみん」です。
大学ではデザインを学んでいて、特に紙媒体の出版物やプロダクトに興味があります。

「興味のあることを仕事にしたい。でも、どんなふうにがんばればいいんだろう?」

筆者自身の“これからの生き方・がんばり方”にヒントを貰うべく、第一線で活躍するデザイナーさんを訪ねてみることにしました。

右:足立詩織さん 左:筆者

お話をしてくれたのは、札幌のグラフィックデザイン会社 『Shiori Graphic』代表の足立詩織さん。

札幌市立高等専門学校を卒業し、札幌のグラフィックデザイン事務所・(有)寺島デザイン制作室に勤務。2011年に独立し、Shiori Graphicを設立した足立さん。2児の母でもあり、子育てをしながら活動しています。

デジタルが主流になった今だからこそ、紙の"ぬくもり"を。

「Shori Graphic」は、北海道を中心とする様々な企業・団体のブランディングやパッケージデザイン、ホームページなどをプロデュースしています。“心揺さぶるクリエイションで、出来ること。”というコンセプトを大切にしているんだそう。

お仕事の一部を見せていただきました。

金魚すくいの形をしたメッセージカード。なかなか見たことのないデザイン!
こちらはコースターとしても使うことができるんだそうです。

さらにユニークな仕掛けも。

スマホでQRコードを読み込むと……

画面上にさまざまな人物の「名言」が飛び出してきました。金魚も泳ぎ出します!オモシロイ!

「カードを受け取った相手が、紙のぬくもりと、デジタルの楽しさを2段階で楽しめるアイテムにしたかった。AR(拡張現実)と掛け合わせることで、ちょっと一言、勇気づけてくれるような名言が浮かんでくるような仕掛けにしてみました。(カードをもらった人が)長く、遊べるようなものにしたいなと思ったんです」と、足立さん。

次に、見せていただいたのは、こちら。

札幌にある包装会社・モリタ株式会社さんとつくった作品だそうです。

アイヌ紋様が特徴的な「箱」?と思いきや、

左右に開閉することができる「小物入れ」でした!

リサイクル再生紙で作られたという質感も、クセになります。いろんな展開パターンを試しながら、ずっと触っていても飽きが来ません。

おもしろそうな紙製品が棚にたくさん!

このほか、Shori Graphicの事務所には、紙を使ったプロダクトがいっぱいありました。「紙」が好きな筆者、作品を見ながらワクワクが止まりません!

どうなる?紙媒体の「これから」

紙好きの筆者が、ずっと気になっていたこと。それは、デジタルが主流になる世の中で、紙媒体の「これから」はどうなっていくのだろう? という素朴なギモン。 足立さん自身はどのように感じているのだろうか。

「デジタルが当たり前になってきたことで、紙とデジタルのそれぞれの役割が明確化したと思うんです。デジタル上で閲覧できるようなものをわざわざ紙にすることがなくなってきていて、そういうものは、QRコードでWEB誘導するなどをクライアントさんに提案しています。逆に言うと、“紙で残したい”と思うものに特化して作れるようになってきているので、すごくこだわって作れる。紙で作るからこそ、こだわって残しておきたいなという人がこれからは多くなるのかな」と、足立さんは笑顔で話してくれました。

紙とデジタル、どちらにも良さがある。だからこそ、それぞれの特性を最大限に生かせるような、デザインを作ることが重要だということ。足立さんのお話は、デザインを勉強中の筆者に、多くのヒントを与えてくれるものでした。

***

26歳という若さで事務所を立ち上げ、子育てをしながら、デザインの第一線で活躍されている足立さん。自分で事業を始めるには「背伸びしなければならなかった」とお話されていました。後半の記事では、そんな足立さんの“がんばりかた”についてご紹介します。

取材協力:Shiori Graphic
札幌市中央区北4条西14丁目1-35 かねそビル2F

取材・文:はやみん
札幌市立大学でデザインを学んでいる2年生。グラフィックデザインや紙媒体に興味があります。Instagramで切り絵作品を紹介してます。

撮影:瑠ヲ
同じく札幌市立大学でデザインを学んでいます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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