2022.03.29

暮らす

「屋根の上にゾウが7頭!?」知らないと危険な”落雪”の知識 #気象予報士コラム

「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。雪どけシーズンですが、いつもの年より雪が多かったこの春は一層、「落雪事故」に注意が必要です。屋根の上にはどのくらいの重さの雪が乗っているのでしょうか。

雪どけが進んでいますが…ご注意を!

日中の気温が5度を超える日も多くなり、雪どけが進んでいます。ただ、札幌でも8シーズンぶりに積雪が1メートルを超えるなど、雪が多かったこの春は、雪の重みによる建物の倒壊のニュースがいつもより多くなっています。屋根の上には、想像を超える重さの雪が乗っているのです。

水分を含んだ雪の重さは、1㎥あたりおよそ300㎏と言われています。一坪(畳2枚分)の広さで約1トンになり、セダン型の乗用車一台の重さに匹敵します。一部の雪の塊が落下してきただけでも、とても危険だということが分かります。また、100㎡の家の屋根には、30トンもの雪が乗っている計算になります。

屋根の上に乗用車が30台オスのアジア象(4~5トン)が6~7頭乗っていると想像すると怖いですね・・・。

アジア象7頭と乗用車30台 (画・児玉晃予報士)

これからは、雪どけが進み、落雪の危険性が高まるのは、晴れの日だけではありません。実は、日ざしがない曇り空でも、南風が強い日は注意が必要です。

極端な例を挙げると、南からの暖かい風をドライヤーの温風と仮定すると、風が強い方がより雪がとけることが想像できますね。

まだ、季節は進んだり戻ったりを繰り返す時季ですので、毎日の天気予報をしっかりチェックするのが大切です。屋根の雪おろしをする際は、周囲の様子も確認しつつ、必ず2人以上で声を掛け合いながら行うようにして下さい。

また、頭上だけでなく、足元の路面状況にも気をつけて下さいね。

詳しい天気予報はこちら
https://www.hbc.co.jp/weather/index.html

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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