2025.07.24
深めるさて、K. Yさん。
ここまでさんざん書いてきた通り、あなたの現在置かれている境遇には、似たシチュエーションに数多遭遇してきた自分としては、並々ならぬ同情を抱かざるをえないんだけれども。
ここからは、あなたに素敵なパートナーができる日が来ることを願いつつ、そのためにもはっきりぱっきり、自分の思うことを綴らせていただこうと思います。
その中であたし、K. Yさんにとって決して耳ざわりがいいとは言えないことも文章化するかもしれないけれど、どうぞお許しあれ。
で、ですが。
あたしね、今回のお手紙を読んだとき、最初に「なるほど」と感じたことがあったの。
それはね、K. Yさんのロマンスに関する基本的な姿勢が、実はすごく受け身なんだなってこと。
「会う人会う人に『なんで彼女いないの?』と言われる」という部分からは、相手の発言を駆け引きの中心軸に置いている姿勢が垣間見えるし。
それが「お世辞で言われている」のか、「男として見られている」のか、その発言をどう解釈したらいいのか迷うというK. Yさんの様子は、あなたの恋愛のスタンスが「向こうから好かれているか否か」から出発するものであることを、少なからず暗示しているように思います。
それでね、K. Yさん。
あたし思うんだけれど、多分あたしやあなたのようなタイプは、こと恋愛において受け身でいちゃいけない。
自分から、自分が相手と何がしたいか、どうなりたいかを発信できるようじゃなきゃいけないと思うのよ。
羨ましいなぁと思うことはあたしもあります。
自ら何をどうせずとも、誰かから「素敵だ」「付き合ってほしい」と言ってもらえる、一部の色気ある人たちのこと。
なんなら「なんで僕ではなくてあんな奴が!」と、理不尽かつ憧れに近いような嫉妬を抱いてしまった経験も、過去にある。
K. Yさんも、きっと似たような感情にさいなまれたこと、今までの人生のなかであるんじゃないかしら。
でもね。
色気については、ある程度自分で努力できたところで、望みの相手に自分が刺さる存在であれるのかどうかというのは、アンコントローラブル。
というかそもそも、相手が自分のことをどう思うのか、魅力的だと自然と感じてくれるようになるかなんて、神のみぞ知る話。
そう、ロマンスにおいて「向こうの気持ち」というのは、K. Yさんやあたしはもちろん、誰にとってもどうにかできる範囲の外側の事柄だと思うんです。
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