2025.07.19

深める

「こころが男性どうし」のふうふと、3人の子ども 悩みながらも進んできた、家族の日々

「お姉ちゃんがいたんだよ」

羅希ちゃんの仏壇はリビングの方を向いていて、家族の暮らしを見守るようです。
「お姉ちゃんがいたんだよということを、伝えていきたいと思っている」と話すちかさんは、羅希ちゃんがきみちゃんのお腹にいたときに撮影したマタニティフォトを見返しながら、答えました。

羅希ちゃんがきみちゃんのお腹にいたときに撮影したマタニティフォト。きみちゃんのお腹に、みぃくんが手を重ねる

そのとき、みぃくんがかわいらしい人形をつかみ、羅希ちゃんの仏壇の方に向かいました。仏壇前の机に、そっと置きました。

「羅希ちゃんにあげるの?」とちかさんが聞くと、みぃくんは小さく「うん」とうなづきました。目には見えないけれど、大切な家族がもう1人いることを、みぃくんはわかっているのだと感じました。

妊娠・出産を経て、きみちゃんは今、自分のこころとからだにどう向き合っているのか。
心無い声を浴びせられることもありながらも、なぜ取材を受けてくれたのか。

続きは後編の記事でお伝えします。

***

連載「忘れないよ、ありがとう

文:HBC報道部・泉優紀子
札幌生まれの札幌育ち。記者歴7年。道政・市政を担当しながら、教育・福祉・医療に関心を持ち、取材。大学院時代の研究テーマは「長期入院児に付き添う家族の生活」。自分の足で出向き、出会った人たちの声を聞き、考えたことをまとめる仕事に魅力を感じ、記者を志す。居合道5段。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は取材時(2025年6月)の情報に基づきます

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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