2025.07.14
暮らすただ例外として「人に近づいておいしいものを食べられたなど成功体験をしたクマ」は、人に積極的に近づくようになるとも話しました。
12日の福島町三岳の事故についてはまだわかっていないことが多く、同じ個体かなど関連性はわかりませんが、HBCニュースでは、9日に福島町月崎で目が合うと近づいてくるクマが目撃され、荒らされたごみ箱も見つかったことや、亡くなった男性が職場の人に「2~3日前にもクマと遭遇した」と話していたことを伝えています。
間野さんも、福島町の事故の個別の原因や経緯はこれからくわしく検証される必要があるとした上で、一般的に、「人を見ても逃げない」、「住宅地でごみをあさっている」など危険な兆候のあるクマがいる場合には、すぐに気づいて対処する必要があると指摘しました。
今回の勉強会では、地域で対策に取り組む効果や必要性がわかり、それぞれにできるクマ対策を考える機会になりました。
しかし終了後に間野さんは、個人や地域のレベルだけではなく、都道府県や国の仕組みのレベルでも対策が急がれるということも教えてくれました。
「すべてのクマによる事故は防げるはずなのに、今の体制には、危険な兆候に気づいてすぐに対処するための手立てが圧倒的に足りていない。キーワードは『即応できる人と体制』」
プロの人材の育成や、各地域への配置や連携などの管理体制は、専門家らが長く訴えてきたことです。地域単位で見れば少しずつ取り組みが進んでいるところもありますが、都道府県や国全体での動きが追い付かないうちに、痛ましい事故が繰り返されています。
間野さんは、「死亡事故はどういう経緯で起きたのかの検証が必要。同じ過ちを繰り返さないことしかできない」と強調します。
毎日のように起きる出没。繰り返される痛ましい事故。
どちらもそのときだけ漠然と不安になって終わるのではなく、一つ一つを検証し、二度と繰り返さないための対策が早急に求められています。
連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
※掲載の内容は取材時(2025年7月)の情報に基づきます。
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