2025.07.01
暮らす北海道では6月にもかかわらず、記録的な暑さが続いています。
実は北海道は、「温暖化の影響を受けやすい」地域なんです。
HBCウェザーセンターの気象予報士・篠田勇弥が、「地球温暖化と北海道」をテーマに、北海道では何が起こっているのか?これから何が起こるのか?連載企画でお届けします。今回は第2回です。
より影響が身近な暮らしに迫ってきた今、何ができるのか…。一緒に考えてみませんか?
【第1回:なぜキャベツ値上がり?なぜ極端な暑さが?いろんな暮らしの変化には、共通の背景があった】
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」
特別企画:地球温暖化と北海道の話~「日本の気候変動2025」を紐解く~ 第2回・日本海側編
暑さで体調を崩した経験はありませんか?
ここ数年の夏は、北海道とは思えないような暑さが続いていて、「エアコンの売り上げが好調!」というニュースもよく目にするようになりましたね。
私の家にはまだエアコンがなく、去年、一昨年と、寝苦しい夜は保冷剤をタオルにくるんで抱えたり、扇風機の前に凍らせたペットボトルを置いて涼しい風を送ったり、などなど…昼夜を問わない暑さを乗り切るために、冷感グッズを総動員しました。早くもそのシーズンが目前に迫っています。
気象台の見通しによると、今年の夏も気温は平年より高くなる見込みで、北海道では6年連続の暑い夏になると予想されています。
「北海道の夏は涼しい」というのは、もう過去の話なのかもしれません。
ただでさえ物価高なこのご時世。冬の暖房だけではなく、夏も冷房でお金がかかってしまうのか…そんなことが頭をよぎります。
こうした厳しい暑さを受けて、札幌市や函館市、北見市などでは去年から「クーリングシェルター」と呼ばれる、暑さを避けるための無料休憩所の開放が始まっています。家にエアコンがなく、厳しい暑さが予想される時には利用を考えてみるのはいかがでしょうか?
このように、地球温暖化は遠い国の話ではなく、私たちが暮らす北海道でも確実に進んでいます。
そして、日本の中でも比較的気温が低く、雪が降り積もり、流氷が流れ着く北海道は、温暖化の影響を受けやすい地域なのです。
文部科学省と気象庁が発表した「日本の気候変動2025」をもとに、今回は、北海道の中でも日本海側の雪と夏の暑さに注目し、将来、どのような変化が起こるか読み解いていきましょう。
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