2025.05.06

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最後の児童は5人…地域と強くつながった小さな小学校「閉校」と向き合った最後の日々

新しい環境を前に、それぞれが…

5年生の小出琴さん、2年生で妹の一途さんの母親は、鈴川小学校の卒業生です。
子どもたちが新しい環境にどうなじんでいくか、そっと見守っています。

「妹の一途は保育所時代を喜茂別小学校の同級生とも一緒に過ごしているので、雰囲気が分かっていて仲良くできると思う」

一方、姉の琴さんについては。

「姉の琴は違う保育所で過ごして1年生から鈴川小学校に来たので、鈴川小学校で同級生の瞳子ちゃんの存在に助けられています。お互いに支えあっているような感じがする」

休み時間になると、自然と鈴川小学校の仲間が集まります。

新しい仲間の中にいても、鈴川小の子どもたちの絆が強いことを感じさせられます。

体育館につながる廊下には、クイズ形式で鈴川小を紹介する掲示物が貼られていました。
5年生の琴さんと瞳子さんがつくったものです。

「鈴川小ではこんなことをしているよ、って知ってほしくて」

「給食はどこで食べるでしょう?」
「校長先生は何の教科を教えてくれるでしょう?」

質問が書かれた紙をめくると、下の紙に答えが書いてありました。

この日で最後の交流会。
次は、本当にこの学校に通うときです。

5年生の2人は、顔を見合わせ、そして琴さんは「緊張する…」と一言。
瞳子さんは、「今の6年生の愛己ちゃんはリーダーっぽいから、結構引っ張ってくれる。そういう人が4月にいなくなるのは心配」と話しました。

それでも、こう答えます。

「でもそれは自分たちでどうにかできるかもしれないので、喜茂別小学校に来るのは楽しみといえば楽しみ」。

これまで通っていた学校がなくなり、新しい学校に通って新しい仲間と勉強する。

子どもたちなりに、1人1人が閉校の事実と向き合い、頑張っていました。

閉校の日が、一日一日…近づいていきます。

閉校は寂しいだけじゃない…「幸せでした」みんなで成長した日常を胸に春へ

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は取材時(2025年3月28日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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