肌を突き刺すような寒さの、2月の朝。
スキーとストックを抱え、子どもたちが校舎から出てきました。
きょうは、5人だけではありません。
鈴川地区以外に住む子どもや卒業生も参加し、最後のスキー大会に挑みます。
滑る山は学校の正面、国道を渡ったすぐ先の農地にあります。
リフトはないので板を斜面に対し横にして、1歩ずつ上っていかなくてはいけません。
てっぺんまでのぼると、校舎とグラウンドを見下ろすことができます。
みんなはこの山を「鈴川国際スキー場」と呼んでいます。
山の上から大きなカーブを描きながら、1人ずつ練習した滑りを披露していきます。
撮影係も記録係も、保護者も担当します。
このスキー大会は学校行事にとどまらない、もはや「地域全体のイベント」です。
ジャンプ台も保護者の手作り。
スポーツが得意な、5年生の工藤瞳子さんも挑戦。保護者の歓声が響きます。
休憩中の校庭では、田中豊校長がスノーモービルを乗りこなし、会場の雪をならします。
鈴川小学校の行事は、この学校を愛する人たちのつながりの“証”です。
ビーチフラッグならぬスノーフラッグでは、大人でも膝上まで積もった雪の中をかけまわり、童心にかえって旗にむかってダイブ!
5年生の工藤瞳子さんの父親に「かなり全力で参加されていますね」と記者が声をかけました。するとなんとも力強い答え!
「当然ですよ!全力って言ったじゃないですか!」
大会のあとは調理室に全員が集まり、メダルの授賞式です。
田中校長は、「いつもこうやって大人たちが手伝ってくれてやれています。先生たちだけでは無理、それも鈴川のありがたいところだなと思うので喜んでちょうだい!」と挨拶。
「来年はこの山で大会はできないけど、また滑ることができたらと思う」と、5年生の小出琴さんは話してくれました。
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