2025.04.24
深めるさて、なないろさん。
ここまでカミングアウトについて色々思うところを、かつての自分を振り返ったりもしながらあたしは綴ってきました。
でも今回あなたが聞きたいのは確か、 カミングアウトして「変わったこと」があったのかどうか だったわよね。
まずはそこに、率直に答えていきたいと思います。
それでね。
周囲にゲイだと打ち明けたあと、あたしが感じた1番大きな変化についてなんだけれど。
これ実は、家族や友人の反応がどうとかというよりも、はるかに強く、はるかに色濃く。
あたしは、あたし自身のあり方、あたし自身の他者との関わり方の変化を、みずからの身でひしひしと感じたんですよね。
やり方も最初は試行錯誤まみれだったし、先ほど書いた家族のときよろしく、伝える人によってポジティブなパターンがあり、はたまたネガティブなパターンがありと、様々な紆余曲折や苦労が確かにありはしたのですが。
誰かへ「ゲイです」と伝え、つながりを作り直していく。
その作業を通じて、あたしは自分自身に「ゲイでいいんだよ」とようやく言ってあげることができたというか…。
どうやら、どんな人よりもゲイである「かずきくん」(本名笑)の存在を受け入れられていなかったのは、かずきくん本人だったようで。
てる子さんはそんなおのれとの対話というか、「僕」と「あたし」で向き合う時間を、他者への自己開示を通じて得ることができた。そんな気が今でもしているんですよね。
もちろん、近くにいる人たちからの見られ方、関係性も多様に変化しました。
疎遠になった人。
より近くなった人。
カミングアウトはしたものの一生話が通じない人もいたり、「実は自分も」と思いがけないつながりを得ることもあったり。
総じて、相手が家族にしても友人にしても、以前よりも素直に向き合って(あるいは離れたいと思って)いいんだという感覚は、お互いに作りやすくなった気がしています。
■強い不安を抱えがちで、他人の視線も気になる性格…とても生きにくて困っています。【お悩み#83】