「今、抗菌薬として推奨されている薬剤は2つしかない状況で、飲み薬ではなく点滴などで投与する注射薬になっています」
しかも2つの薬剤のうち、喉などの症状に有効性がある薬は1種類のみというのです。
「性器に淋菌を持っている患者の約3割が、無症状でも咽頭炎を持っていることがわかっています。そういう意味で言うと、治療で効果を得られる選択は1つの薬剤だけということになるわけです」
加速する「淋菌」の薬剤耐性化。
治療薬が限られる現状に、アメリカの疾病対策センター(=CDC)は、耐性を持つ淋菌を「最も脅威のある細菌」と位置付けています。
WHOも「淋菌感染症」における新薬開発の優先度を、上から2つ目のカテゴリーに位置付け、いま世界が新薬の開発に拍車をかけています。
ただ、やはりのどの症状には効きにくかったり、薬によっては淋菌がすぐにすぐに耐性化してしまったり…今のところ、すぐに市販されそうな新薬はありません。
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