2025.02.19

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介護の担い手不足と「特定技能」の壁…外国人の熱意と制度のはざまに見えた課題とは

短期の労働力で終わらないために

“特定技能1号”のシェルパさんが日本にいられるのは、最長5年です。

名寄市民の優しさに触れ、常に感謝の言葉をシェルパさんは口にします。

「いま日本に来て1年半が過ぎたが、誰を見ても優しいし真面目、時間を守る人。住みやすい、もっと住みたい、ずっと住みたいと思います」

もし“特定技能2号”を取ることができれば、在留期間の上限がなくなり、家族も日本に呼び寄せることができます。

しかし、2号の対象分野は、建設や造船などの11分野で、介護は含まれていません。

シェルパさんが“特定技能1号”のまま日本で5年以上働くには、特定技能2号と同等の“介護福祉士”の資格を取得し、“介護”という在留資格をとるしか方法がありません。

これは外国人の合格率が40%にも届かないほど、難しいものです。

「外国人なので、易しい日本語しか分からないし、介護福祉士の勉強は、全然わからない。資格を取る準備をしていないので、それが出来なければ、ネパールへ帰らなければならない。なんでそんなルールを作ったのって思う…」

長く働きたい、良い職場で働きたい、という思いは、日本人も外国人も同じです。

シェルパさんが、日本で働くことができるのは、あと3年あまりです。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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