2024.12.23

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【お悩み】上司の謎のポジティブマインドに腹が立ちます。どうしたらいい?#75

あたしなりのAnswer

さて、hrkさん。

ここからは「こんな風に気持ちを整えてみては?」というあたしなりのアイデアを、いたって真剣にあなたに伝えていくつもりなんだけれど。

もしかしたらhrkさんにとっては、この手の意見は「え?それは無理でしょ」ってなるものかもしれない。お手紙に書いてくれた相談の方向性と、ちょっと逸れたことを語ろうとしている自覚があるから。
でも、そうだったとしても、もしよければ参考までに読んでくれると嬉しいです。

まずね。「立ってしまった腹を横にして」しまいたいというhrkさん。
あなたそれ、横にする必要ない。腹立てて当然だし、立ったままでいい

だってね。

「アンガーマネジメント」(については 以前のコラムでも書きましたが )という言葉がポピュラーになりつつある昨今、その逆張りとも捉えられかねない考え方かもしれませんが。

仕事だからって、怒りは怒りとして湧いて当然。

それを抑えたり堪えたり、別のものに変質させる必要なんてないと、あたしは個人的にそう思うんです。
むしろさ、「横にしなきゃ……」というストレスを抱えるほうがもっと不健全。

今後その上司と働いていくにしても、後輩たちに「さすが!」の呪文の悪影響が出ないよう、先輩として気丈に振る舞っていくにしても。

あなたが怒りをぐっと飲み込んだとしても…

あなたが怒りをぐっと飲み込み、それを我慢できたとして。

そのせいでメンタルのゆがみみたいなものは、きっと少なからず発生し、積み重なっていくであろうしさ。なんならそれ、おそらく遠くない未来に爆発しちゃうんじゃないかしら。

そうなるぐらいなら。

上司の「さすが〜!」が出たときに感じる「は?」は、「は?」のままに表現した方がいい。
本人はそう考えていないだろうけれども、でもhrkさんは今きっと「腹を立てている場合」なんだと思います。

とはいえ、じゃあ「なんだこの野郎!怒」という気持ちをそのまま「なんだこの野郎!」と言葉に出してしまうと、やっぱりしっかり腹どころか角までをも立ってしまうでしょう。職場内のコミュニケーションとしても、適切とは言えないわよね。

だから、ここで大切になってくるのは"伝え方"。どうやって怒りを拳以外のものに変えるかっていうのが、この場合は大事なんじゃないかしら。

イメージ

あたしがもしhrkさんだったら…

例えばだけれど。

あたしがもしhrkさんだったら、この上司にフィードバックするとなったときに、「今回は怒りを感じる場面がありました」と、自分の気持ちを冷静に、でもはっきりと、あえて文字に起こして伝えるでしょう。

口頭でのやり取りはどうしても、目の前に当該の人物がいるとなると、感情に流されてしまいがち。言いたいことを言えなかったり、言う必要のないことを口にしてしまったりする。

でも文章なら大丈夫。きちんと練る時間を取れば、込められる情報をこちらでコントロールできます。それに、怒りのような表に出しづらい感情も、一定数シェイプアップしたかたちで、でも明確に相手に示すことができるわけで。

「ペンは剣よりも強し」とはよく言ったものですが、拳ではなく文字をぶつけることで、この上司の望み通り(?)1発【ガツンと!】お見舞いできるかもしれない。あたしはそう思うんです。

どう?hrkさん。

「感情を出すだなんて……」とやっぱり思ったかしら。

そうね、お手紙から察するに、ここであたしがおすすめしていることは、ちょっとhrkさんの仕事のスタンスからすると受け入れられないことなのかもしれない。

でももしよかったらあなた、ここに書いていることぜひトライしてみて。

それにきっとこの挑戦、hrkさんの成長にもつながるはずだから。

理性だけで進んでいける仕事なんてほぼありません。
どんな職種を見ても、確実に感情はそこかしこに絡みついてくる。

だからこそ、その感情を殺すことなく、どうやって生かして育て、果実に変えていくか。
それがとても大事になると思うし、なんなら当該の上司だけでなく、後輩まで含めた様々な人たちとの円滑なコミュニケーションを成立させるための、重要な鍵になっていくはず。

自分の気持ちを譲らず、上司にまっすぐ伝える。

これができるようになれば、後輩やhrkさんにとって働きやすい環境、風通しのよい職場がきっと出来上がっていくでしょう。

そこへ向かって、遠慮せずにレッツゴー!

hrkさんがこれからどう活躍していくのか、あたしもとっても楽しみにしています!

ま・と・め♡

というわけで、今回は「お気楽上司をどうするか」なんて話題から、怒りの伝え方についても考えてみました。

やっぱりさ、こころをみずからひしゃげさせちゃうようなことって、基本的に避けていった方がかえって自分のためになるんじゃないかと、個人的には思うのよね。

「おのれに正直に」なんて道徳的なスローガン、職場や学校の張り紙とかでも時々見かけるけれど。これって結構大事なことなんだよなぁと、大人になってからますますそう感じるようになっているあたしがいるのです。笑

みんなもどうか、自分に素直でいてくださいね。
ではではまた次回。Sitakkeね〜!

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『ひとりの夜にあなたとあたしの したっけラジオ』

■番組名 「ひとりの夜にあなたとあたしのしたっけラジオ」
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■出演 満島てる子、HBCアナウンサー・森結有花
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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