2024.11.22
出かけるWe Love Ballet 実行委員会では2011年からクリスマスシーズンの「くるみ割り人形」の親子鑑賞を続けてきました。
初回から、演出や振付に携わり、今回も芸術監督を務めるのが桝谷博子さん。
かつては東京でバレエ団に入団し、世界の舞台にも上がりましたが、いつも気にかけていることがあったといいます。
桝谷博子さん)
生の舞台を観られる機会というのはやっぱり限られているなと感じていました。特に、これから育っていく子どもたちに、このバレエという「総合芸術」に触れてほしいなと。
美しいものをみて、美しいと感じる。心を豊かにする体験をしてほしいと常々思っていました。
「いつか北海道に戻ったら、バレエを観たことがない子どもたちが来られる舞台を作りたい」
そうして青少年向けに無料でバレエの観劇の機会を設けるなどの活動を続けてきました。
動画を検索すれば、なんでも見ることのできる今の時代。
それでも「生の舞台」に小さいときから触れることのすばらしさを桝谷さんはアピールします。
桝谷博子さん)
舞台に上がっているダンサーの息遣いもわかる距離感というのはやはり「生」だからこそです。もちろんダンサーも、お客さんの息遣いを感じながら、その日そのときだけの舞台を作り上げるんです。
「きれいだな」というのは、動画を見るだけでもわかるかもしれませんが、生で観ることはそれ以上のものを「一緒に語れる」すばらしさがあります。
桝谷さんの娘であり、今回の「くるみ割り人形」で主人公のクララ/金平糖の精を演じる桝谷まい子さんも、子どもたちへの思いを話してくれました。
桝谷まい子さん)
私たちも大好きなバレエ、大好きな芸術だから、子どもたちには、観ないうちに大人にならないで欲しいって思っています。
今は映像やネットで見られる機会はあるのかもしれないけど、小さいうちに素敵だなとか、かっこいいなとかきれいだなっていうのを、間近で、舞台の臨場感を味わってぜひみてほしいです。
例えば、そうして舞台にふれた子がそれを覚えていていつかお母さんになったときに、「私もこの子に見せてあげたい」っていうふうに繋がっていったらいいな。