2024.11.09

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牛乳を出せない牛“まめちゃん”の新たな生き方「牛たちのかくれ家」が目指すもの

乳牛たちの現実

当別町の森の中にできた、小さな牛の牧場。それが「牛たちのかくれ家」です。
とはいっても、まだ牛は1頭もいません。

牧場主の関口晴実さんは「牛がいっぱい来てもらって、何か新しく畜産ではない形で、活躍できるところを見るのが楽しみ」と話します。

「畜産以外」で活躍する牛とは…。

江別市にある乳業メーカーの農場です。
関口さんは、従業員として、牛たちの世話をしています。

名古屋の大学に通っていたころ、実習で出会った「牛」に興味を持ち、関わる仕事を求めて北海道で就職しました。
ただ「命」を扱う現場は、楽しいだけではありません。

「酪農の乳牛としては生きていけない子たちが、目の前で安楽死という形で一生を終える姿を見て心を痛めたというのがあって。畜産をやる側としては割り切らなければいけないところなのだけど…」

通常、乳牛は2歳ごろから搾乳が始まります。その後、5~6年ほどでその役目を終えると、食肉などにまわされます。

しかし、けがをしたり足をいためたりした牛は、自分の足で歩いて搾乳にいけなくなると「寿命を終わらせてしまうという形になる」といいます。

「酪農のサイクルから外れてしまった子たち、行き場を失ってしまった子たちを助けたい」

こうした”行き場を失った牛”は毎年、何百頭、何千頭と出るわけではありません。でも、その命を救い、酪農とは別の生き方で全うさせる…。

そんな牛たちのための牧場が「牛たちのかくれ家」なんです。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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