ほっぺたをパンパンにして、シッポをピ〜ンと伸ばしたエゾシマリスが、岩場を軽やかに駆けていきます。
大雪山では、去年より13日も早い初雪が降り、高い山で暮らす動物たちは、冬眠の準備に大忙し。
そんな躍動感と、エゾシマリスのかわいらしさが、ギュッとつめ込まれたステキなお写真ですね。
エゾシマリスが、シッポをピ〜ンと立てるのにはどんな意味があるのかと、いつも考えてしまいます。
ネコであれば、ご機嫌の良いときや、かまってほしいとき、そして「わたしはここよ!」っていうアピールなどでしょうが、エゾシマリスは?お写真から想像する限り、美味しいごちそうがたくさん見つかって、「やったー!」って感じに見えますね。
この場面では、ネコ同様に〝ご機嫌のとき〟と理解して良いのでしょうね、きっと。
エゾフクロウだと、つがいがピッタリとくっついて、イチャイチャしている様子を目にすることはあるのですが、「きょうの1枚」は、日本最大のフクロウであるシマフクロウ。
つがいであっても、2羽がぴったりとよりそう姿は、あまり目にしたことがありません。
@mfdentowl_mac さんによると、「右のフクロウが飛んできたら、すぐそばに相方がいたのに気づいて、あらいたの?という瞬間。ほんの10秒ほどでした」とのこと。とっても貴重なお写真…、2羽の表情、羽毛のもふもふ感、そして色合い、すべてが美しいですねー。
これぞ〝食欲の秋〟ですねー。
ナナカマドの実に夢中になって、次々とほおばっているエゾシマリスのかわいらしいお写真、3連発です!
赤い実と、エゾシマリスの組み合わせは、かわいらしく、また実りの秋の到来を感じさせてくれますね。
ことしは、ドングリや山ブドウなどもそうなんですが、ナナカマドの実も、例年にくらべてひときわ大きくて、数もたくさんついているようです。
ナナカマドは、木が大きくなりすぎず、紅葉や実が美しいことから、街路樹としても利用されます。
ナナカマドの赤い実がたわわに実ってたれ下がり、そこに白い雪が降り積もった様子は、北海道を象徴する美しい風景のひとつかもしれません。教科書にも載っていた「しろばんば」などの作品知られる、旭川生まれの作家・井上 靖さんは、その、雪をかぶった冬のナナカマドを、〝赤い実の洋燈(ランプ)〟と表現していらっしゃいます。
旭川市が100年を迎えた年に書かれた、文学碑にも刻まれているとってもステキな詩です、ご興味のある方は、以下に。
私は十七歳のこの町で生れ
いま、百歳の、この町を歩く。
すべては大きく変わったが、
ただ一つ、変わらぬものありとすれば
それは、雪をかぶったナナカマドの、
あの赤い実の洋燈(ランプ)。
一歩、一歩、その汚れなき光に、
足許を照らされて行く。
現実と夢幻が、
このようにぴったりと、
調和した例を知らない。
ああ、北の王都・旭川の、
常に天を望む、凛乎たる詩精神。
それを縁どる、
雪をかぶったナナカマドの、
あの赤い実の洋燈(ランプ)。
〈出典:旭川市内にある井上靖文学碑に記されたものから〉
文:インスタグラム「北海道3大かわいい動物」プロジェクト事務局 / ami_papa
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