公式な「さい帯血バンク」は、現在日本にわずか6か所。
北海道内で採取されたさい帯血は、血液を処理し保管する「さい帯血バンク」の1つ「北海道ブロック血液センター」(札幌市)一箇所に集められます。
さい帯血を採取できる施設もすべての産科施設ではありません。
「さい帯血バンク」と提携している札幌市と石狩市、旭川市にある14か所のみです。
札幌の施設では1日2回の回収、旭川の施設からはJRでバンクまで輸送されます。
採取したさい帯血は、36時間以内に処理をし凍らせる必要があります。
安全な形で患者に届けるため、すべてのさい帯血が採用されるわけではありません。
重さは、110グラム以上あることが条件です。
4割のさい帯血はこの重量をクリアできずに、廃棄されています。
提供したお母さんに輸血歴があったり、双子以上の出産だった場合も採用できません。
次に、さい帯血に含まれる細胞数が十分か、くりかえし確認します。
この工程をクリアするまでに、採取したさい帯血の2割程度まで絞られます。
そうして、無菌室で細胞の膜を守る保護液を入れるなどし、液体窒素の中で保管されます。保管期間は10年間。
このセンターからは、年間120程度の「さい帯血」が全国各地の患者に届けられ、そのうちの1割は北海道内の患者の元へと運ばれます。
国内で行われている造血幹細胞移植は、近年骨髄よりさい帯血による数が上回っています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で医療体制に影響が出ていた際、骨髄移植のために必要なドナーの入院などもストップしたといいます。
それに比べて、出産の際に採取できるさい帯血は、安定した供給が期待できます。
しかし、いま保管されている「さい帯血」の数は、最低目標の1万件に届いていません。
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