ペットの写真、ついついたくさん撮ってしまうけれど…マンネリ化していませんか?大好きなペットの姿を、一歩ハイレベルな写真で残しておくために、スマホでも活かせる撮影のコツをプロに聞きました!
教えてくれるのは、「カフェ、ときどき、わんこカメラマン」こと、大澤将之(おおさわ・まさゆき)さんです。札幌の地下鉄東西線・西18丁目駅近くで喫茶店「円豆珈琲(マルマメコーヒー)」を経営しながら、野生動物やペットの写真を撮影していて、写真展も開いているプロのカメラマンです。
撮影の時間は、日が照っている昼間よりも、朝か夕方がおすすめ!斜めに光が差し込む時間帯なので、ドラマチックな仕上がりになるそう。特に犬の場合は、暑いと舌を出してしまうので、涼しい時間のほうが、りりしい顔を撮ることができます。
自分の目線の高さで撮ると、すべて同じような写真になってしまいがち。ペットの低い目線に合わせて撮ることで、ふだんは見慣れない世界に出会えます。
しゃがんだり、地面にねそべったりするほか、スマホの持ち方にもコツが。縦向きでも、横向きでも、レンズができるだけ下になるように持ちます。
青空がきれいな日など、ときにはペットの目の高さよりも低い位置から、思いっきりあおって撮ってみるのもアリ!
ペットの目線も低くなるように、名前を呼ぶときも低い位置から声を出します。なかなかこちらを向いてくれないときは、スマホ画面を見るのではなく、画角を決めてからはペットを見ながら声をかけるといいそう。
SNSでは縦向きの写真をよく見ますが、ときには横向きで撮ってみると、いつもと違った写真が撮れるかも!
同じ場所でも縦か横かで印象が変わるので、どちらの向きでも撮ってみることで、好きな写真を見つけやすくなります。
動くものを撮るときは、連写で撮るのが鉄則。1枚1枚撮ろうとすると、ちょうどいい顔の向きなのに目をつぶってしまっていた…など、素敵な一瞬を逃しがちです。
まばたきのタイミングなどを予測することは難しいので、連写で数多く撮った中から、好きな一瞬を選びましょう。連写の設定方法はお手持ちの機種によって異なります。
かわいいペット、ついつい近づきたくなって、顔のアップばかり撮っていませんか?どこかにお出かけしたときは、風景を活かして、できるだけペットを小さく撮ってみるのもおすすめです。
イメージは、風景写真の中のワンポイントとしてペットを入れるように撮ること。たとえばこちらは、札幌市手稲区の前田森林公園で撮った写真です。
長いリードを地面に這わせて撮ってみると、夕陽が差し込む丘の上に、犬が「ぽつん」とたたずんだ、ロマンチックな写真になりました。身近な見慣れた公園でも、5つのコツを活かせば、特別な印象に変わります。
人と一緒に撮っても、「一緒にこの場所に行ったなあ」と思い出に残る1枚になりますね。
「ぽつん」の場所も、中心・右・左と、いろいろな構図を試してみましょう。基本的には、顔が向いているほうに空間を作るのがおすすめ。ペットの目線の先が切れていると、詰まった印象になりがちです。
大澤さんが本格的に写真を勉強し始めたきっかけは、カフェのメニュー用の写真を撮ったとき、「すごく下手だった」ことだそう。そこから独学で勉強して、1年ほど経って、「こう撮れば、こうなるんだ!」と理解できるようになってきたといいます。
最初は「わからないことが何かわからない」状態から、5つのコツをもとにいろいろな撮り方を試すことで、「なんで下から撮ると草がボケてしまうんだろう?」など、「撮りたいように撮れない部分」に気づいていきます。そうして「何がわからないかを見つける」ことが、上達のきっかけになっていくのです。