2024.08.20
出かけるクマ対策のために設置したカメラに、たくさんの野生動物の、なかなか見られない姿が写っていたのです。
クマ柵の前で、エゾシカとエゾタヌキが、ばったり遭遇!
フェンスをギュギュ~っとくぐり抜けるキテンは、よく見ると、おなかにくっきり跡が。
…もしかして、しばらくはさまってた?
そんな発見を、SNSで公開したり、公園で展示したりしています。
今井さんは、「こんなにお宝が手に入ると思ってなかった。いろいろな動物たちがいると伝えることで、この公園が自然が豊かだなという発信にもつながっているかなと思う」と話します。
発信は、「魅力」と「クマ対策」がセットです。
今井さんは、「(公園の外に)クマがいるからダメとは思わない。それだけ自然が豊かな象徴なので。ただぼくたちにとっての線がある。それをこえてきたものに対する対策はしなきゃいけない」と話します。
「対策の発信をしたり、クマを知ってもらうことで、より安心してもらうことも、対策と並行してやったほうがいいのかなと思います。クマのトラブルを抱えているところだからこそ発信できること、説得力があることがたぶんある。だから逆にやらなきゃいけないのかなと思います」
この日も、公園の敷地を出てすぐのところで、野生のエゾシカの親子を見かけました。
シカやクマ、アライグマなど、野生動物がすぐ近くにいる。それは今や、北海道各地、札幌市内各地の地域でも共通のことです。
それは「恐怖」なのか。
よく知り、対策をして適切な距離を保つことで、「魅力」にできるのか。
クマ対策は、たくさんの命を育む豊かな自然を安全に楽しむための、一つのステップです。
自然に向き合うと、知らなかった面白さに、次々出会えます。
たとえば、北海道には「逃げるカタツムリ」と「戦うカタツムリ」がいるって、知っていましたか?
美しい青が特徴の生き物に、植物の賢い生き残り術などなど、「滝野の森ゾーン」で出会った自然のおもしろさは、次回の記事で続々紹介します。
⇒【札幌にこんな場所があったんだ!800種類以上の生きものが暮らす「森」…大人も知らない"おもしろさ”続々 滝野すずらん丘陵公園】
・滝野すずらん丘陵公園のクマ対策詳細はホームページでもご覧いただけます
・クマの知識とヒラメキで解き進む、謎解きイベントも開催中です
⇒イベントの参加方法詳細:謎解きイベント開催!「迷える親子グマと森の秘宝」
連載「クマさん、ここまでよ」
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
※掲載の内容は取材時(2024年7月)の情報に基づきます。