2024.07.17

暮らす

新たなトレンド“A2ミルク”「おなかがゴロゴロしにくい」新たなニーズに北海道品質で応える

北海道の酪農の「希望の光」に

富良野市にある牧場です。
牧場の代表、藤井雄一郎さんは、海外で「A2ミルク」が普及しているという情報に着目し、10年前から「A2」の遺伝子を持つ牛の飼育を始めました。

牧場で飼育している牛、およそ1600頭は、すべて「A2」の牛です。

国内で「A2ミルク」は一部の酪農家が生産しているだけで、認知度はまだ高くなく、販路も広がっていません。

藤井さんは4年前、「A2ミルク」をPRする「日本A2ミルク協会」を立ち上げて、品質を保証する「認証マーク」を決めました。

協会に登録された「A2」の牛から搾られた、他の牛乳が混ざっていない「A2ミルク」にお墨付きを与えることで、高品質の「A2ミルク」を消費者に届けたいという思いからです。

「品質が悪いものが出回ってしまうと、A2全体の信頼を失ってしまう。消費者の信頼を裏切らないような牛乳を生産していこうと」

牛乳の消費の減少、飼料や肥料、燃料の高騰…。赤字経営を強いられ、離農も多い道内の酪農業界で、「A2ミルク」は希望の光になっています。

藤井さんは「アジアに向けた輸出のひとつのアイテムとして、北海道にとってはチャンスだと思う。農業全体の底上げにもA2はつながってくる」と分析します。

牛乳から遠ざかっていた人を何とか取り戻したい。
A2ミルクの酪農家らで作る「日本A2ミルク協会」は、2024年3月に首都圏と関西のスーパーなどで、協会の認証マークを付けた第1号のA2ミルクを発売しました。

北海道内では、7月6日から、旭川市の「道北アークス」の3店舗でも発売されています。価格は輸送コストが考慮されていることから、1リットルで450円ほど。

さらに、オーストラリアや中国など、世界で需要が高まっています。
世界のA2ミルクの市場規模は、8年後の2032年には478億ドル=およそ7兆円に拡大すると予測されています。

広尾町の鈴木牧場では、将来を見込んで、牛乳を容器ごと装置に入れて急速冷凍する試みを行っています。

賞味期限を2~3か月程度まで延ばすことができ、海外輸出も可能になるということで実験を繰り返しているんです。

鈴木さんによりますと、冷凍保存すると甘みやコクが増して、さらにおいしくなる、うれしい効果も現れているそう!

酪農は北海道の基幹産業なので、飲んで応援したいですね。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年6月18日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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