「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
夏も終盤に差し掛かりましたが、25度を超える日がまだまだ続いています。
そんなときエアコンの効いた車での移動は、ホッとできるひとときですが、しばらく日なたに駐車していた車の中に乗り込むときの、あの尋常ではない暑さは、とても辛いですよね。しかも、快適温度になるまでには、それなりの時間がかかります。
日本自動車連盟(JAF)の実験によると、外の気温が25度くらいでも、1時間ほど車を直射日光があたる場所に放置しておくと車の中の温度は、なんと50度以上になったそうです。命にも関わる危険な暑さです。
急いでいるときは、暑さも我慢して乗り込まなくてはならないこともあると思いますが、JAFではすこしでも早く車内を快適温度にする方法も実験しています。
一番有効だったのが、以下の手順です。
① 車に乗り込んだら、窓を全開にする
② エアコンをつけて走り出し、ある程度、車内の熱気を外に逃がす
③ 窓を閉めて、エアコンで車内を冷やす
エアコンをONにしたら、冷たい空気が外に逃げないように、窓は閉めておいた方が良さそうですが、まずは、猛烈に熱い車内の空気を追い出すことを優先するべきだそうです。エアコン動作による車への負荷も下がり、燃費の向上や省エネも期待できそうです。
上述の手順で、もう一工夫できることがあります。窓を開けているときは、エアコンのモードを外の空気を取り入れる「外気導入」にすること。 そして熱気が外に出て窓を閉めたタイミングで、エアコンのモードを、車の中で空気を循環させる「内気循環」に変えること。こうすることで、最初は55度もあった車内温度が、わずか5分後には28度まで下がったということです。
夏の短い北海道ですが、暑さはもう少し続きそうです。車内温度の上昇に気を付けて、快適なドライブライフをお過ごしください。