札幌の華僑会館にある本格中国料理の店「養源郷」で話を聞くとやはり「ザリジ」は「ある」とのこと!
やっぱり中国にもザリージはありました!これが本場、中国のザリージです!
函館のものと比べると豚肉は細切りにしていて、ケチャップや塩コショウなどを付けて食べるといいます。
養源郷の劉志義店主によると「ザリージはみんな知っていると思う。たぶん昔からある料理。一般家庭で作る料理」とのこと。
中国では、豚ヒレ肉を塩と卵黄、片栗粉に混ぜ、まずは低温で一度揚げてから、さらに高温でもう一度揚げます。
2度揚げることでカリっと柔らかい食感が楽しめるんです。
でも、中国料理店でザリージを見た記憶がないような…。
すると、養源郷の劉志義店主は「今ザリージは料理が変わっている」といいます。
「野菜と炒めたり、甘酢炒めにしたりなどいろいろな料理に変わっている。鍋包肉(ゴウバオロウ)とかいろいろ作れるから。中国語で言えば、“東北風味の豚肉の天ぷら”を養源郷では出している」
ゴウバオロウとは、薄切りのヒレ肉をザリージのように揚げ、香味野菜と甘酢あんかけと炒めたもの。
酢豚とは違い、鮮烈な香味野菜の風味と甘酢の優しい酸味が楽しめる料理です。
つまりザリージは、今は「新しい料理に生まれ変わっている」というのです。
調査結果です。
函館名物のザリージは、中国料理の炸里脊(ザリージ)がルーツでした。
実は、戦前戦後の函館で、ザリージが流行ったのには、こんな理由もあるようです。
総務省の小売り物価統計調査によると、1950年の鶏肉が100グラム39円なのに対して豚肉は36.5円。
戦前から戦後まで、実は鶏肉より豚肉の方が安かったんです。
そのため、鶏の唐揚げではなく、ザリージが食べられていたという要因もあるようです。
文:HBC報道部もんすけ調査隊
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月5日)の情報に基づきます。
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