2024.04.21

食べる

何て読む?これが函館グルメ?謎多き名物「ザリージ」を追う!地元の人も知らないルーツと味

「ザリージ」は形を変えて…

札幌の華僑会館にある本格中国料理の店「養源郷」で話を聞くとやはり「ザリジ」は「ある」とのこと!

やっぱり中国にもザリージはありました!これが本場、中国のザリージです!

函館のものと比べると豚肉は細切りにしていて、ケチャップや塩コショウなどを付けて食べるといいます。

養源郷の劉志義店主によると「ザリージはみんな知っていると思う。たぶん昔からある料理。一般家庭で作る料理」とのこと。

中国では、豚ヒレ肉を塩と卵黄、片栗粉に混ぜ、まずは低温で一度揚げてから、さらに高温でもう一度揚げます。

2度揚げることでカリっと柔らかい食感が楽しめるんです。

でも、中国料理店でザリージを見た記憶がないような…。

すると、養源郷の劉志義店主は「今ザリージは料理が変わっている」といいます。

「野菜と炒めたり、甘酢炒めにしたりなどいろいろな料理に変わっている。鍋包肉(ゴウバオロウ)とかいろいろ作れるから。中国語で言えば、“東北風味の豚肉の天ぷら”を養源郷では出している」

ゴウバオロウとは、薄切りのヒレ肉をザリージのように揚げ、香味野菜と甘酢あんかけと炒めたもの。

酢豚とは違い、鮮烈な香味野菜の風味と甘酢の優しい酸味が楽しめる料理です。

つまりザリージは、今は「新しい料理に生まれ変わっている」というのです。

調査結果です。
函館名物のザリージは、中国料理の炸里脊(ザリージ)がルーツでした。

実は、戦前戦後の函館で、ザリージが流行ったのには、こんな理由もあるようです。

総務省の小売り物価統計調査によると、1950年の鶏肉が100グラム39円なのに対して豚肉は36.5円。

戦前から戦後まで、実は鶏肉より豚肉の方が安かったんです。

そのため、鶏の唐揚げではなく、ザリージが食べられていたという要因もあるようです。

文:HBC報道部もんすけ調査隊
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月5日)の情報に基づきます。

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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