2023.12.02

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路上で “植木鉢”になりきっている男性に突撃取材をしてみたら「大切なこと」が見えてきた【海と人生⑤】

私は驚いて一瞬フリーズした。しかし、よく見てみると植木鉢のコスチュームを着た人間のようだ。

通行人たちも、突然動き出した植木鉢を見て、みな笑顔になっている。なにやら面白い話がきけそうだと思い、声をかけてみることにした。

私:あの~…

植木鉢:あ、ども!こんにちは!

植木鉢からは、男性と思わしき声がした。陽気に手を振っている。

ここで何をしているのか聞くと「植木鉢になりきって、歩いてくる人々を驚かせたり、話をしたりして楽しませている」らしい。
彼のニックネームはkusataroさん。札幌在住の20代とのこと。

私:なぜこの活動を始めたんですか?

Kusataroさん:う~ん、小さい頃から人を笑わせることが好きだったんでね!

コスチュームの草を“わさわさ”させながら、朗らかに話す姿に思わずニッコリしてしまう。

私:今日はどのくらいここに居るんですか?

Kusataro:初めてから今1時間経ったくらいですかね、たぶん!

なんと1時間もこの格好で!と思ったが、中に空調服やクールスーツを着るなどの工夫をしているらしい。なるほど。

コスチュームは自作で、「一枚一枚、葉っぱをくっつけてます!」

「自然が好きなのでこの格好をしています!まぁ、かえって、めっちゃ”不自然”な姿になってしまっていますけど!(笑)」とのこと。私も「確かに(笑)」と笑ってしまった。

私:いつからこの活動を始めたんですか?
kusataroさん:3年前からです!海外のYouTubeで、こんな感じで通行人をびっくりさせて笑わせるのが流行してるのを見て、いいなと思って始めました!

3年間もこの“植木鉢人間”をやっていると聞き、衝撃を受けた。そんなに長い間、多くの人を笑顔にしようと活動をしてきたのだ。すごいことだ。

「植木鉢」の姿に込めた想い

さらにびっくりすることが起きた。私たちの取材中に、英語で話しかけてきた外国人観光客と、Kusataroさんが流暢な英語で会話をしているのだ。

Kusataroさん:Hello!Where are you from?

このような活動をしていると、外国人観光客の方が話しかけてくれることも多く、日常的会話くらいは英語で話せるようになったらしい。Kusataroさん、スゴイ。

私:この活動をする前は、どんなお仕事をしていたんですか?

Kusataroさん:肉体労働的なバイトをしていました。公務員試験も受けたけど、ぜ~んぶ落ちてしまって。色々「やだなあ」って思ったんです。人生って世知辛いですよね〜!だからいまはね、これ一本でやってるよ。

陽気なテンションで、なかなかシビアな過去を振り返るkusataroさん。

私:この活動をしていて、嫌なことと良かったことってなんですか?

Kusataroさん:やっぱり若者に嫌がらせされたり、白い目で見られることがあったりもして、それはちょっと嫌でしたね。でも、ほとんどは、喜んでもらえることが多いかな。多くの人はポジティブな反応を示してくれるので、やっててよかったと思います!

KusataroさんはYouTuberとしても活動していて、6.8万人ものチャンネル登録者数がいるとのこと。

「名前はkusataroでやっているよ!最近は更新あんまりできてないけどね。
 温かいコメントを書いてくれたり、いいねボタンを押してくれる人も多くて、やりがいを感じているよ!」

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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